SPからの復刻録音で好企画・好内容のアルバム・リリースが続くオーディオ・パーク・レーベル。
　 今回のベニー・グッドマンは瀬川昌久氏秘蔵の放送録音音源から。1948年、ニュー・ヨークはウェストチェスター・カウンティ・センターからの「ベニー・グッドマン・ショウ」6月3日、26日、2回の放送分、計18曲。ウォーデル・グレイts、スタン・ハッセルガードcl、メアリー・ルー・ウィリアムズp、ビリー・バウアーg他の興味深いメンバー。バップに取り組んでいた時期で確かにその要素も多いが、スウィングは当然、レニー・トリスターノ的センスまで反映された幅のある演奏になっている。ウィリアムズがアンディ・カーク楽団時代にも録音した「メアリーズ・アイデア」はそれこそ"クール"に変貌、「 メルズ・アイディア」「インディアナ」他、レスター・ヤング的要素もあるグレイのソロは各場面で冴える。バウアーは音が鳴っただけで雰囲気が出来、このコンボの"クール"な佇まいに大きく貢献。