総評コメント
1950年代のハード・バップから抜け出していない「形としてのジャズ」と、様々な要 素を貪欲に吸収した予測不能・変幻自在な「ボーダーレス・ジャズ」とでは、絶対に後者の方が面白い。
そもそも、ジャズという音楽を革命的に発展させてきた大御所だって、ボーダーレス な感覚の持ち主であったはずだ。エリントン、ジャンゴ、バード、ディズ、マイルス、MJQ、ロリンズ、ゲッツ、ブルーベック、コールマン、コルトレーン、アイラー、マハヴィシュヌ、RTF、ジャコパス、生向委、コンポステラ、渋さ...。みんなカッコいい。
今回選出した3枚は、そもそも「ジャズ」というフィールドにすら入らないアーティストの作品だが、いずれもジャズ好きも唸らせる、ボーダーレスでジャジーな傑作。
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