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2010 私のお気に入り or Best 3 By Murakami

■ 新録CD

新録CDタイトル 1

アーティスト

Michel Portal bcl,sax
レーベル
Universal Music France
フランスが誇る国宝級のマルチリード奏者、ミシェル・ポルタルの新作は長年住み慣れたラベル・ブルーを離れメジャー、ユニバーサルからの発売。メンバーの布陣が強力だ。リオーネル・ルエケg、アンブローズ・アーキンムシーレイtp、期待の若きアフリカ出身者が二人。スコット・コリーb、ジャック・デジョネットdsが盤石の態勢でボトムを支える。特に、ここでのデジョネットは目を見張らされる。ピアノは、ポルタルが全幅の信頼をおくボヤンZで、プロデュースも任されている。
アフリカ色あり、中近東色あり、色々あります。さすが人種のるつぼフランスですな。



新録CDタイトル 2

アーティスト

竹内直 bcl
レーベル
What’sNew
偶然だがポルタルに続いてまたバス・クラリネットだ。竹内氏の主楽器はテナー・サックスだが、ドルフィーがそうであるように、バスクラの達人でもある。このアルバムでは全編をバスクラで通し、滋味あふれる作品をモノにした。
山下洋輔p、中牟礼貞則g、井上陽介b、江藤良人dsと豪華なメンバーだが、それも竹内の性格の良さ人脈の成せる技だろう。
中でも77歳になられた中牟礼氏のフレッシュな感覚は驚異的ですらある。



新録CDタイトル 3

愛しあうことだけはやめられない

アーティスト

山口コーイチ
レーベル
Studio Wee
渋さ知らズではオルガンを担当している山口氏の初リーダー作。片山広明の東京スリムではピアノを担当するが、はっきり言って彼は下手うまのピアニストだと思う(褒めてます。モンクを見よ!)。強弱を強調するわけでもなく、スピードを誇示するわけでもない。少し聞いた限りでは目立たないスタイルと思うだろう。しかし、耳を凝らして聞くと随分な個性派と分かるはず。素朴で味わい深い彼の作る曲と、そんな彼のスタイルが重なり合うと、そこには、そこはかとない風景が浮かび上がるのだ。
この先何度もCDプレーヤーにのるであろう作品だ。

 

 

 

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