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Here's Jaki
1961年5月14日録音
1960年に録音されたものの、20年もの間未発表のまま放置されていたキャンディド・レーベルの「ブルース・フォー・スモーク」が発売されるまではこれが初リーダー作とされていた。
マイルス・バンド参加以前のロン・カーターと中堅のロイ・ヘインズをリズムに据えた傑作トリオ作品。作曲家としてのバイアードが堪能できます。冒頭のロイのタムとハイハットのカッコイイこと。コルトレーンの名曲「ジャイアント・ステップス」でのバイアードの万華鏡プレイ、もっと聞きたい!
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Hi-Fly
1962年1月30日録音
彼の代表作として定評のある作品。前作からベースのロンは残し、ドラムがピート・ラ・ロッカに交代している。「ハイ・フライ」「ラウンド・ミッドナイト」「バードランドの子守唄」「ブルース・イン・ザ・クロセット」等有名曲が多く採り上げられているのが人気の原因と思われる。私なら上記「ヒアズ・ジャッキー」を上位に推す。
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Out Front!
1964年5月21日28日(1曲 here’s jakiセッション含む)
ミンガス・バンドの僚友、テナーのブッカー・アーヴィンとトランペットのリチャード・ウイリアムスを加えたクインテット編成4曲とトリオ編成4曲からなる。共に好演揃いだが、クインテット演奏の方により愛着を感じる。「ホエン・サニー・ゲッツ・ブルー」ではバイアードのアルト・プレイが楽しめる。
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Live!
Last from Lennie's
共に1965年4月15日録音
40年前にボストン近郊の高速道路にある「レニーの店」でライヴ・レコーディングされたもの。当初2枚のLPとして発売されたがCD化に際し収録時間の関係で1曲が削除され「ライヴ!」として登場する。そして2003年には在るあると噂されていた残りの音源が、前述の削除された曲と共に「ラスト・フロム・レニーズ」として日の目を見ることになる。この事は私にとって2003年最大の快挙であった。難を言えば後で採り上げる「オン・ザ・スポット」にこの日の1曲が収録されているので、それもこちらに加えてほしかった。
ジョージ・タッカーのベースとアラン・ドウソンのドラム。強力なリズム隊に後年エルヴィンやチックのバンドで名を上げるテナーのジョー・ファレルが加わったカルテット編成。耳をそばだてさせるタッカーの轟音ベース、鋭いセンスが光るアランのドラム。豪放なファレルのサックス。それらを得て縦横無尽にピアノを駆使するバイアード。豪放磊落ライヴです。
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Freedom Together!
1966年1月11日録音
バイアードは器用貧乏な人である。ピアニストとして稀なる個性を誇りながらも、他の多くの楽器への未練を残す。ここでもテナー、ヴァイブ、ドラムとこなしてみせる。テナーはヘタウマで味わいあり。ヴァイブもそこそこには。でもドラムは止めた方がいいかも。てなわけで摩訶不思議なアルバム。リチャード・デイヴィス、アラン・ドウソンが参加。2曲にジュニア・パーカーのヴォーカルも聞ける。とっ散らかった凡作。しかし私は好き。
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On the Spot!
1967年2月16日録音 (1曲liveの音源含む)
1曲目と8曲目はピアノレスのカルテット編成。バイアードはアルトを吹いている。ピアノ以外ではアルトが一番板についている。ピアノ・トリオで3曲、トランペットを含むピアノ・カルテットで3曲、ピアノ・ソロが2曲。ベースにポール・チェンバース、ドラムにビリー・ヒギンスを配した割には遊びすぎの企画。この3人でじっくり作ってほしかった。
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Sunshine of My Soul
1967年10月31日録音
バイアードの最高傑作。オーネット・コールマンとジョン・コルトレーンの屋台骨を背負った二人がリズム隊なのだから、当然と言えば当然。エルヴィンのドラミングがここまで凄いのはトミフラの名作「オーバーシーズ」以来ではないだろうか。かなり左派よりと目されるバイアードだが特にこれは硬質。これを聞かずしてピアノトリオは語れない。
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With Strings
1968年4月2日録音
Solo piano 1969年7月31日録音
2枚の企画を異にするアルバムが1枚のCDに収録されている。しかし、ソロと6重奏の演奏が入り混じって構成されると言う愚行がおこなわれている。当然オリジナルそれぞれの統一感は皆無となる。何故素直に単独でオリジナルのまま発売しなかったのだろう。バイアードは納得したのだろうか。
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The Jaki Byard Experience
1968年9月17日録音
ローランド・カークの参加が食欲をそそるでしょ。そしてその食欲は完全に満たされることでしょう。バイアードとカーク、この二人のジャズ再構築者は見事な協調ぶりを聞かせてくれます。バイアードのもう一つの大傑作です。特にデュオの「メモリーズ・オブ・ユー」は沁みます。ジャズって美しいだけの音楽ではないのです。喜怒哀楽が色濃い人間の根源的な音楽なのです。その事を納得させてくれるアルバムです。
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