今回は下町でもないし居酒屋でもない、どちらかと言うと私の主義=安い、早い、しかも美味いに相反する鮨屋を訪れた。
場所は東京のど真ん中新橋。大会社が回りを囲み、酒場や料亭や風俗や遊技場がところ狭しと乱立するオトナの街。渋谷や新宿でなくこんな街にオジサンは安らぎを覚える。
昔はちょくちょく来た街だが最近はとんとご無沙汰していた。知らない間に立ち飲みや風の小奇麗な店が多く出来ている。どこも一癖二癖ありそうな店ばかりで、鮨屋の前によっぽど入ろうかと思ったが、ここはグッと我慢。
新橋駅烏森口を出るとニュー新橋ビル(とは名ばかりの古ぼけた大きな建物)の脇の大通りを直進。少し歩くと右手に烏森神社が見える。そこを右折して神社の手前を左折すると割烹や居酒屋の看板が多数。その中に「しみづ」はある。
え!こんなに狭いの?といった間口。中に入ると手入れの行き届いた白木のカウンター。
8人で満席。30代後半とおぼしき恰幅のよい大将と、若い兄ちゃんとねーちゃん。
大将の指示に黙々と働く。威張ったところもないが媚びるところも無い。
ちゃんと接客もしてくれる。まるで鮨屋になるために生まれてきたようなイナセな大将なのだ。
ビールを頼んで、まずはお造りから。鯛、蛸、鰹、穴子、鮪、鮑蒸・・美味い!
鮨に突入。こはだ、烏賊、ミル貝、鳥貝、中トロ、キス、車海老・・最後にかんぴょう巻きで〆て。熱燗2本。おなかいっぱい食べて二人で31500円。
安すぎ!と思う。これだけの質と量。店の雰囲気も含めて大満足。
半年に一回くらいは足を運びたい。
明日から「しみづ」に来るためにまた働こう!そう思わせる店でした。
鮨処 「しみづ」 ★★★★★
港区新橋2−15−13 03−3591−5763
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