今年発売された文庫本「酒場百選」は素人のブログを本として出版したものだ。著者の浜田信郎氏は造船業に従事する普通のサラリーマン。元となったブログ「居酒屋礼賛」を愛読していた私としては嬉しい限りだ。
浜田氏は阿佐ヶ谷と鷺宮の間辺りに住んでいるらしい。そのせいだろう下町や都心の居酒屋と並んで中央線の中野、高円寺、阿佐ヶ谷、荻窪そして西武新宿線の鷺宮や野方、都立家政の居酒屋が多数採り上げられている。
そんな中でも氏が絶賛するのが今回の「川名」である
阿佐ヶ谷北口を出て旧中杉通りをひたすら野方方面に北上すること10分、左手に赤い屋根が見えてくる。焼き鳥割烹「川名」と大きく書かれている。
入り口を入ると左手に10人程が座れるカウンター、右手に4人がけのテーブルが二つ。奥は小上がりになっていて4人がけのテーブルが四つ。想像していたより広い。
居酒屋で何が嬉しいかってメニューの豊富さだろう。写真を見てほしい、おびただしい短冊の数。と最初は思った。生ビールをグビーと飲んでさて何を注文しようかと短冊を見はじめて気がついた。メニューと思った短冊の3割ほどが駄洒落標語なのだ。曰く「伊藤、八日どう?」「古いやつだと重いでしょうが・・・」「瞬間最大風俗」・・・仕事の疲れを吹き飛ばしてくれそうな標語の数々にニンマリする。
マグロブツ、鯵刺し、焼き鳥の6本セット、豚バラ等のもつ焼きを10串ほど、ニンニク焼き、椎茸とコーンのバター醤油炒め、山芋と葱のチーズ焼き。豆腐サラダだったか、もう2品くらい頼んだような気がする。相方は生中一杯しか飲んでないが、私は生中、黒牛の冷酒、ウーロンハイを3杯飲んで4000円ちょっと。安い。魚も新鮮、マグロの赤身も良いとこ使っている。ただ、好みもあるだろうがもつ焼きのタレが甘い。次回は塩焼きを注文するとしよう。
噂に違わぬ質と量と安さに大満足。
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