平岡正明氏が７月９日に亡くなった。突然の死だった。
１０日後の７月１９日、超満員の観客を集めて「復活！山下洋輔トリオ」公演が日比谷野音
でおこなわれた。しかし、平岡への言及が一言もなかったのは残念だった。

決して平岡の熱心な読者ではなかった。ＴＶ画面で観た限りでは、どちらかと言うと、嫌いなタイプの人間かもしれない。しかし、信念を曲げずに真っ直ぐを貫いたその批評家魂には頭が下がる。

急に、彼の愛した野毛に行きたくなった。下戸だった平岡だが、野毛で一杯やりながら、
彼のことを思ってみたくなったのだ。

７月２１日火曜日、雨の中。桜木町、日の出町、野毛を彷徨ってきた。

野毛の名店、「武蔵屋」・・・らしき建物
残念ながら「しばらく休みます」の張り紙
下戸の平岡の・・・
日を改めて訪れたい、そう思わせる佇まいである。

平岡が１０００回以上は通ったと言う老舗ジャズ・バー「ダウン・ビート」
原稿もここでかなりの量を書いている。電気ブランを注文した。
遺影が飾ってあった。この店で撮影されたものだろう。心の中で手を合わせた。

	ダウン・ビートのトイレにて

これ以外にも２、３軒ハシゴをしたのだが、納得できないので、紹介はしない。